1962年5月にコヴェントリーで行われた世界初演の記録!
SBT 1490
ベンジャミン・ブリテン
ブリテン:戦争レクイエム 作品66
1962年5月、コヴェントリーでの世界初演の録音【初出】
ラテン語の「死者のためのミサ」、ウィルフレッド・オーウェンの詩
My subject is War, and the pity of War.
The Poetry is in the pity…
All a poet can do today is warn. (Wilfred Owen)
ピーター・ピアース、ヘザー・ハーパー、
ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ
コヴェントリー祝祭合唱団、聖トリニティ少年合唱団
ジョン・クーパー(オルガン)
バーミンガム市交響楽団
指揮:メレディス・デイヴィス
メロス・アンサンブル
指揮:ベンジャミン・ブリテン
録音:1962年5月、コヴェントリー大聖堂
【初出音源】
ブリテンの代表作「戦争レクイエム」の初演が第二次大戦中のドイツ軍による空爆で壊滅的被害を受けたコヴェントリーで行われたことは有名な史実です。しかしながら、これまでこの演奏は文字として伝えられてきただけで、録音がリリースされたことはありませんでした。ブリテン生誕100周年を記念して、イギリスのテスタメントからまたしても圧倒的な歴史的価値を持つ一枚がリリースされます。
ブリテンがこの作品に込めたメッセージは深遠で、恒久的平和を求める強い意志がこの作品を聴くものすべてを感動させ続けてきました。そのメッセージとは、単に敵国の非人道的攻撃を非難するだけのものではなく、この作品を委嘱したキリスト教会の権威者やイギリス政府の高官が「若者を戦場に送った」という事実からも目を背けてはいません。キリスト教会に伝わる伝統的レクイエムのテキストに戦争詩人として若く戦場に散ったオーウェンの詩を加えた構成はまさにそれらすべての事実を表現しているともいえます。
大作の初演自体、大いなる緊張感を伴うのが常ですが、こうしたメッセージを含む上、交戦国からもソリストを招いてなされた演奏会の緊迫感は計り知れないものでした。確かに、演奏上の誤りや破綻も聴いてとれますが、演奏者も客席もまさに壮絶な覚悟でその場に存在したことが伝わります。真の「歴史的瞬間」を捉えた奇跡の録音です。
※日本流通商品のみライナーノーツの日本語対訳付き
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